情報処理技術者

ITストラテジスト試験に合格するための3ステップを解説!

2022年6月28日

「ITストラテジスト試験」は情報処理試験の中でも難易度が最高と言われている資格です。

なんてったって「ストラテジスト(戦略家)」ですからね。

そりゃもう難しいに決まっているでしょ。って思いますが、学習すれば勿論ITストラテジストにおけるシステムの企画・戦略の経験が無くとも合格できます!

その学習を効率的に行うことで「初チャレンジ、短期間」で合格することも可能です。

今回は私がITストラテジストに合格した経験をもとに、合格するための学習のための3つのポイントを解説します!

 

私の試験結果

先ず、私は令和4年度春期のITストラテジスト試験(ST試験)に初チャレンジで合格することができました。

結果は次の通りです。

ITストラテジスト試験結果

午前Ⅰ:免除、午前Ⅱ:88点、午後Ⅰ:88点、午後Ⅱ:A

ITストラテジスト試験結果

午後Ⅰが良かったですね(嬉)

午前Ⅱも3問だけ間違っているだけなので、全体的には高いスコアで取れたと思います。

また、午後Ⅱの論述はIoT系ではなく、情報システム系の問題を選択してますね。

因みに令和6年からはIoT系の問題はエンベデッドシステムスペシャリストへ集約されるので、ITストラテジスト試験の範囲からは外れますね。

ITストラテジスト試験を受けた直後の感想に関しては、以下の記事に掲載してます。

トータルの学習時間は?

私はITストラテジスト試験の学習に関して、実はそれほど多く時間を掛けていません

厳密に覚えてないですが、恐らくトータルでも50時間くらいだったですね。1日1~2時間の学習時間で2ヵ月ってところですかね。

他の高度情報処理試験に比べて、ITストラテジスト試験の出題範囲は「ストラテジ系」が殆どで、加えてセキュリティ系がある程度なので覚えるべき用語も多くないと思います。

午後Ⅰは導出型ばかりですが、ここもしっかり問題文を読めば、答えが導かれるので、過去問を解いていくうちに力が身に付きますね。

そうなると、午後Ⅱ対策がキーになってきますが、実はこれも経験をベースに論文を構成すれば良いので、短期集中で対応できます。

と、このように記載してみると、「じゃあ、試験勉強しなくて良いじゃないか!」と突っ込みたくなりますが、「量より質」が大事になるので、次からその対策方法を記載していきます!

今回は「学習時間に〇〇時間必要」とか「何か月前から対策をする」といった数字は使いません。あくまで、学習の流れを解説しますので、皆さまの持っている経験に合わせて学習期間や時間を設定すると良いですね。

更に、ITストラテジストの素養が身に付いていれば極端な話、過去問を何回か解いてポイントを抑えれば、合格する可能性は高いですね。

ということで、前半、中盤、後半の3ステップに分けてポイントを解説します!

ステップ① 前半(まず最初に)

最初はやはり「ITストラテジストとは何か?」をざっくり理解すると良いと思います。

ITストラテジストは「ITを活用した事業革新、業務改革、革新的製品・サービス開発を企画・推進又は支援する業務に従事」という役割があります。

つまり「ITを活用して、ビジネスを成功させる、経営課題の解決」ための戦略を立てたり、推進することを業務としてやっている感じですね。

システム開発に携わっている方は、担当業務がプロジェクトマネージャシステムエンジニアの人でも、超上流工程と呼ばれるシステム企画段階の内容は把握していることが多いので、ITストラテジストの内容をある程度は分かっていると思います。

一方、システム開発経験が無い方はITストラテジストの参考書にある午後Ⅱの論文例を沢山読んで、先ずは業務の流れを理解していくのが良いですね。

用語や仕組みの知識を覚えるというよりは、「ITストラテジストになりきる」ことが重要です。

前半のポイント

  • 午後Ⅱ論文例を何回も読んで、ITストラテジストの役割を理解しよう!
  • キーワードは「ITの活用による経営課題の解決」なので、常にここを意識しましょう!

ステップ② 中盤(苦しい時期)

前半で「ITストラテジストとは?」ということを理解した上で、中盤戦に進みますが、この辺から参考書を読みつつ、午後Ⅰ対策として、過去問を解いていきましょう!

おすすめの参考書はのちほど紹介します。

過去問は10年分くらいを解いてみたいところですが、ポイントは「時間を意識せず、しっかりと問題文を読んで解く、そして解答案をしっかり理解する」ということです。

ITストラテジストの午後Ⅰは導出型と呼んで、問題文を引用して解答をすることが多いので、問題をしっかりと読むことで、スムーズな解答ができるようになります。

しかも、ITストラテジストの導出は問題文の言葉をそのままの引用でOKなことが多いです。

解答に変な味付けをせず、シンプルに解答していくと良いでしょう。

ということで、中盤はとにかく過去問をやってみて、解答パターンを身に付けましょう。

中盤の学習ポイント

  • 午後Ⅰの過去問を沢山解いて、解答パターンを身に付けよう!
  • 問題文から言葉をそのまま引用しよう

ステップ③ 後半(仕上げ)

さて、最後の仕上げです。

ここで、午前の過去問を直近10年間分くらい解いて、正解の解答も全て覚えてみましょう。過去問からの出題は結構ありますので、その対策となります。

午前問題を甘くみて、もしも60点取れないとなると、せっかく努力が無駄になりますので、過去問をいっぱい解いて、確実に得点できるようにしておきましょう。

そして、いよいよ午後Ⅱの論述を自分で書いてみることになります。

テーマは過去問を使って良いのですが、基本的には二つくらいのシステム開発の企画や戦略をイメージして、論文の練習をしましょう。

先ずはパソコンのテキストエディタ―(Wordなど)を使って論文を作成してみることで、自分の論文の形を作っていくことから始めるのが良いですね。

ただ、実際の試験は手書きなので、最終的には3本の論文くらいは紙と鉛筆を使って、2時間以内で書き上げる練習をしましょう!これはかなりハードですね…

この練習を実施することで、大分頭の中がITストラテジストになるので、午後Ⅱだけでなく、午後Ⅰも解き易くなっているはずです。

後半の学習ポイント

  • 午前の過去問を直近10年間分くらい解いて、正解の解答も全て覚えよう(過去問対策
  • 午後Ⅱの論述を3本分作成して、ITストラテジスト脳になりましょう

おすすめ参考書

ITストラテジスト試験は前述の通り覚えることが多くないので、参考書を何冊も用意する必要は無いです。

私が学習する中で使った参考書は以下の二つです。

実は他の高度情報処理試験も殆どこの2シリーズの組み合わせで対策できます!

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こちらは定番中の定番「うかる!シリーズ」ですね。序章に学習方法や午後問題の解答テクニックがあり、これを読むとITストラテジスト試験で抑えるべきポイントがかなり分かってきます。

テクニックや論文も例も沢山あり、解答例としては非常に参考になります。

ただ、過去問をベースに用語の解説があるので、ITストラテジスト用の知識を全般的に覚えるにはちょっと物足りないかもしれません。

もう一つはこれまた定番ですがALL IN ONE パーフェクトマスター ITストラテジストです。

こちらは「①知識編」と「②演習編」に大枠が分かれているので①の知識編を読むことで、ITストラテジストの全般的な知識を得やすくなっています。

また、②の演習編の午後Ⅱの論述のバリエーションが多いので、自分の業態や立場にあった論述案が見つけ易いのは良いですね。

個人的にはこの本は読み易く、ITストラテジスト全般を把握するにはコチラから読んでみるのがおススメです!

その他に午後Ⅱの論述対策をより確実に実施したい方は次の参考書も役に立つと思います。

それぞれの参考書の良いところを使って、力を付けていくことが大事ですね!

おススメの道具

個人差はあると思いますが、午後Ⅱの論述は2時間で2000文字~4000文字を手書きで書きます。その中でメモ用紙に構成等も書きますので、論述終盤になると手が痛くなる人は多いと思います。

また、つい力が入って、シャーペンの芯が折れるという問題も発生します。

そららの問題を解消するために、ちょっと高性能なシャーペンを使ってます。

それが、「クルトガ アドバンス アップグレードモデル」です!

芯が折れないのと、常に先端が尖るような構造なので、持ち替えたりする必要が無くてGoodです。

シャーペン結構大事ですね!

まとめ

今回はITストラテジスト試験に合格するための3つのステップに関してポイントを解説しました。

私は独学で学習して合格できましたが、ひたすら参考書を読み込むだけでは頭に定着しないので、過去問を上手に使って、ポイントを絞って効率よく学習していくことが大事ですね。

そして、学習時間を設定するのではなく、自分のスキルに合わせて「時間より質」を大事にして学習してくのが合格への近道ですね。

自分がITストラテジストになりきって、自信を持って試験に臨むと良いですね。

試験会場内を見渡すとみんな凄そうに見えますけどね(笑)

本記事の内容が皆さまの学習に少しでもお役に立てれば幸いです。

以上です!

ITストラテジスト試験をはじめ情報処理試験を短期間で学習するためのツールは以下の記事でも紹介してますので、併せて読んでみてください。

-情報処理技術者