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ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスって何だろう?(意味と使い方を解説)

2020年6月30日

コンピュータ(ホスト)にIPアドレスを割り当てる時、どんなIPアドレスでも使えるのでしょうか?

答えは「NO」です。NOな理由が今回のテーマのネットワークアドレスとブロードキャストアドレスです。

よく聞くこの二つのアドレスですが、それぞれ役割がありますので、今回はそこを解説していきます!

先ずはネットワーク部とホスト部を理解しよう!

ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを理解するには先ずIPアドレスにおけるネットワーク部とホスト部の関係に関しての理解が必要となります。

簡単に言うとネットワーク部は「場所」を表し、ホスト部が「名前」を表しています。

場所が広い、つまりネットワーク部の範囲が広いとホスト部の範囲が狭くなるので、使えるコンピュータが少なくなります。ただし、ホスト数が少なくなるのでそのネットワークで何か発生した場合のホストの影響台数を少なくすることも可能です。

ネットワーク部とホスト部

クラスとサブネットは以下記事で詳しく解説してますので、こちらもご参照ください!

 

ネットワークアドレスとは?

先ほど出てきたIPアドレスのホスト部をすべて「0」にしたものがネットワークアドレスとなります。

このネットワークアドレスは、ネットワーク自体を表すためのアドレスとなりますので、特定のホストに割り当てる事はできない場合が多いです。

ブロードキャストアドレスとは?

ネットワークアドレスとは反対にIPアドレスのホスト部をすべて「1」にしたものがブロードキャストアドレスとなります。

ブロードキャストアドレスは同じネットワーク内のすべてのホスト(コンピュータ)に対してデータを一斉に送る時に使われます。

ブロードキャスト(broadcast)って言葉の意味が「ばらまく」ですから、通信する相手が特定されていない時に、各ネットワーク機器が情報を問い合わせるために使ったりします。

例えば通信相手のMACアドレスを知るための「ARP」や自分のIPアドレスを動的に払い出してもらうための「DHCP」などで使われます。

ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスのイメージを図にしてみました。

ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの使い方のイメージ

各ネットワークで使えるホスト(IPアドレス)の数とは?

ここまでの話でどんなネットワークにおいてもネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2アドレスは予約されていることが分かったと思います。

実際にホストに割り当てができるIPアドレスの数は以下のようになります。

ネットワーク内における割り当て可能なホスト数

ホストアドレス数 = 2ホスト部のビット数 ー 2

2を引くだけなので、覚えてしまえば簡単ですね!

例えばホスト部が8ビット(192.168.1.0/24)の時は「28 - 2」なので「256 - 2=254」で、254のIPを端末に割り当てることができますね。

まとめ

今回はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの意味と使い方について解説しました。

あるネットワークにおけるIPアドレスの最初と最後は用途が決まっているという点は覚えておきましょう。

クラスCのようにホスト部が8ビットだとIPアドレスを10進数にした際に、ネットワークアドレスは第4オクテットが「0」(例:192.168.1.0)でブロードキャストアドレスは第4オクテットが「255」(例:192.168.1.255)になるのでシンプルで分かり易いです。

しかし、サブネットを使ってホスト部が4ビットになったりすると、ネットワークアドレスが「192.168.1.16」ブロードキャストアドレスが「192.168.1.31」のようになって、ちょっと分かり難くなるので注意が必要ですね。

ネットワークの設計をする際などに常にネットワークアドレスとブロードキャストアドレスのことが考えられると間違い無い設計ができると思います。

以上です!

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