「データベーススペシャリスト試験」は情報処理試験の中でスペシャリスト試験と呼ばれている資格です。
日々の仕事でデータベースを扱っている人は別ですが、データベースを一から理解して試験に合格するのは難しいです。
でも、学習すれば勿論合格できます!
そして、その学習を効率的に行うことで「初チャレンジ、短期間」で合格することも可能です。
今回は私がデータベーススペシャリスト試験に合格した経験をもとに、合格するための学習のための3つのポイントを解説します!
私の試験結果
先ず、私は令和2年度10月のデータベーススペシャリスト試験(DB試験)に初チャレンジで合格することができました。
コロナの影響で、IPAの春期試験が中止となる事態にもなり、スケジュール調整が狂いましたが、何とか合格できましたね。
結果は次の通りです。
データベーススペシャリスト試験結果
午前Ⅰ:免除、午前Ⅱ:88点、午後Ⅰ:70点、午後Ⅱ:64点
昨年合格したネットワークスペシャリスト試験に引き続き、午後Ⅱがギリギリの点数でしたね...(汗)
とはいえ、初チャレンジで一発合格できたので、それはポジティブに考えます。
初チャレンジでしたがコロナの影響で試験日程が決まらない中、計画的に学習ができなかったです。
そんな中で短期集中で実施した自分の学習方法のポイントを「データベーススペシャリスト試験に短期間で合格するための3つのポイント」として整理してみました。
データベーススペシャリスト試験を受けた直後の感想に関しては、以下の記事に掲載してますので、併せて読んでみてください。
ポイントその①~試験の特徴をざっと押さえよう!
最初にデータベーススペシャリスト試験は他のスペシャリスト試験と位置付けられるネットワークスペシャリストや情報処理安全確保支援士(旧情報セキュリティスペシャリスト)に比べて、覚えることが少ないです。
試験対策本などを比べても厚みが違うので、そこからも覚えなければならない技術用語や仕組みが少ないことが分かります。
つまり、覚えることに使う時間や労力が少なくてすみます。
先ず、この事実を理解することで、データベーススペシャリスト試験対策のハードルが低く感じられるはずです。自己暗示みたいな感じもしますが、これって実は試験勉強に取り組むきっかけとしては、非常に重要なことですよね。
ポイントその②~データベースの基礎を学習しよう!
覚えることが少ない、と言っても何も覚えなくて良い訳では無いです。
では、データベーススペシャリスト試験対策として何を覚えて理解すれば良いでしょうか?
それは、以下の4つで良いと思います。
DBで理解する4つの項目
- 正規化
- 概念データモデル作成(スーパタイプ、サブタイプ)
- 関係スキーマ作成(キー)
- SQL(ビューやGRANT、REVOKEなど)
この4つはデータベースにおける基礎ですが、これを理解しておけば、試験問題の解答に答えることができます。というより、この4つが問題としてでてきます。
この他に覚えておいた方が良い項目としては以下のようなものがあります。
- DBMS設計(トランザクション分離やインデックスのアルゴリズム、ロック、障害復旧ロールバック、ロールフォワード)
- DB設計(参照制約や検査制約、CRUD)
- 論理設計(データの型、ページ数やデータ容量の計算、性能の確保)
- セキュリティ関連(用語)
- ビッグデータやAI(用語)
午前Ⅱ問題などにも出てくる領域ですね。
ポイントその③~過去問に慣れよう!
ポイント①、②でデータベーススペシャリスト試験に必要な知識を覚えて、理解した上で過去問を解いてみましょう!
初めて過去問にチャレンジした時も、意外と解けると思います。答えは完璧に分からなくとも、問題は理解して、解答もなんとなく書けると思います。
「おっ!意外と簡単じゃん」と思ってしまいますが、合格ラインの60点を越えているでしょうか?
そうなんです。意外と越えられないのです。。。
更に、意外と時間が掛かる、ってことです。データベーススペシャリスト試験は問題文をしっかり読みながら、関係スキーマを作るための用語や概念データモデル作成のための関係性を導き出す必要があるので、あっという間に時間が経ってしまいます。
では、時間内で確実な点を取るためには何をすれば良いのでしょうか?
それは、「問題文に慣れる!」ということです。
データベーススペシャリスト試験の問題は以下のようなしっかりとした傾向があります。
DBスペシャリストの傾向
- ①関係スキーマの穴埋め
- ②概念データモデルの作成(リレーションシップの作成)
- ③SQLの穴埋め
過去問をひたすら解いていくと、これらの傾向に順応できていきます。
さらに午後Ⅰ、午後Ⅱも関係スキーマ、概念データモデルがメインの問題が必ず出てきますので、ここにターゲットを絞っていくのもアリかと思います。
何れにせよ、過去問を解いて、早く問題を解けるような力を身に付けることをおススメします。
おススメの参考書!
データベーススペシャリスト試験は前述の通り覚えることが少ないので、多くの参考書は不要かと思います。
私が学習する中で使った参考書は以下の二つです。
こちらは定番中の定番「うかる!シリーズ」ですね。序章に学習方法や午後問題の解答テクニックがあり、これを読むとデータベーススペシャリストで抑えるべきポイントがかなり分かってきます。
またSQLや概念データモデル、関係スキーマに特化した章立てになっていて、これも学習を効率的に進めるために良いと思います。
内容的にはちょっと難しいですが、問題の解き方などは非常に参考になります。
もう一つはこれまた定番ですが「徹底攻略シリーズ」です。こちらの方が基礎的な技術が優しく表現されているので読み易く、データベースの基礎に自信が無い方、久しぶりに勉強されるかたはこちらから読んでみるのがおススメです!
PDF版もダウンロードできるので、スマホやPCで見ることもできてお得です。
まとめ
今回、データベーススペシャリストに初受験で合格することができましたので、学習方法に関して整理してみました。
試験結果が出た後に改めて模範解答と自分の解答を見直すと、結構重点的に取り組んだ関係スキーマと概念データモデルでちょこちょこミスをしていたことが、点数が伸びなかった理由かなと思います。反対にSQLや穴埋めで点数を稼げたようですね。
自分の得意分野の問題に絞って学習することが短期間でやれることではありますが、やはりしっかりとしたデータベースの知識を身に付けて試験に臨むことが合格への近道ですね。
本記事の内容が皆さまの学習に少しでもお役に立てれば幸いです。
以上です!
データベーススペシャリスト試験をはじめ情報処理試験を短期間で学習するためのツールは以下の記事でも紹介してますので、併せて読んでみてください。