プロジェクトマネージャ

クリティカルパスとクリティカルチェーンとは?

2019年1月27日

プロジェクト管理をする上で重要なこと、それは「スケジュールを遵守すること」です。システム開発であれば、システムを予定の日付にきちんと稼働させる、ということです。

プロジェクトの期間が長期間であればあるほど、色々な事件や問題が発生し、それによってスケジュールが遅れてしまいがちです。

「誰が何をいつやるべきか」という情報を元に、実際「ちゃんと期間内にやるべきことが終わっているか」ということを常に把握しながら、必要に応じて要員を増やしたり、作業の優先度を見直したり対策をしていくことが、プロジェクト管理として大事なことですね。

このようにプロジェクトにおいて作業や要員の進捗を管理することをプロジェクトタイムマネジメントと呼びます。

プロジェクトタイムマネジメントを支援するツールとして「ガントチャート」や「アローダイアグラム」などがありますが、今回はアローダイアグラムを使う中で出てくるクリティカルパス法とクリティカルチェーン法に関して解説します!

 

アクティビティとは?

まず、スケジュールを管理する時に何を管理するかというと、それは工程です

だだし、要件定義や設計、製造、テストなどの工程単位で管理するのは大枠過ぎて意味がありません。そこで、工程の中の作業をより小さく、より管理しやすい単位に分解したものを「アクティビティ」といいます。

このアクティビティの順序関係をまとめて、プロジェクトのスケジュールをアローダイアグラムというもので表現します。

アクティビティごとに、資源がいつどれだけ必要になるか、作業量や期間はどの程度かを見積り、スケジュールを作成します。この時のスケジュール作成方法の代表的なものが、次のクリティカルパス法クリティカルチェーン法になります。

 

クリティカルパス法(CPM)とは?

先ほど説明したアクティビティの順序関係を表したアローダイアグラムを使って、プロジェクトが完了するまでにかかる最長の経路を計算します。この最長の経路のことを「クリティカルパス」と呼びます。

このクリティカルパスを基準にそれぞれのアクティビティがプロジェクト完了までにどれだけ余裕があるか(トータルフロート)を計算します。

最初にスケジュール・ネットワークの経路のフォワードパス(往路時間計算)を求め、作業期間の合計が最も大きい経路をクリティカルパスとし、その期間をプロジェクト全体の所要時間とします。

その所要時間から逆算してバックワードパス(復路時間計算)を求めます。フォワードパスによって、各アクティビティの最早開始日と最早終了日を、バックワードパスにより最遅開始日と最遅終了日を求めることができます。

 

クリティカルチェーン法(CCM)とは?

クリティカルパス法では、要員などの資源に関する制限を考慮しないで計算をしていますが、実際は資源には限度がありますし、要員が体調などを崩したり、予想より能力が出ないこともあります。

そのような資源に合わせてクリティカルパスを修正する手法が「クリティカルチェーン法」です。

 

まとめ

今回はプロジェクトタイムマネジメントを支援するツールとして、クリティカルパス法とクリティカルチェーン法を解説しました。

計画段階からきちんと作業のボリュームや要員を考慮して、プロジェクトを期日通りに完了できるスケジュールを引き、プロジェクト中も常に管理していくことが重要なんですね。

学生症候群」や「パーキンソンの法則」という言葉あるようですが、参考サイトで以下のように分かり易く説明してありました。

(引用)

~あなたは「学生症候群」や「パーキンソンの法則」という言葉をご存知ですか? つい「期限までまだ間に合う」と考えてしまうことを、夏休みの宿題などで「まだ休みは長いから」とすぐに着手しない学生になぞらえて「学生症候群」といいます。「パーキンソンの法則(第1法則)」は、「仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則です。つまり、予定より早くできあがっても、「もっとキレイな資料にしよう」「この機能もあると便利だから追加しておこう」と与えられた時間いっぱいまで作業してしまうということです。~

(ここまで)

確かに人間そのような気持ちになってしまいがちですね...この辺も考慮して、効率的にプロジェクトを管理しましょう!

因みにパーキンソンの法則の第2法則は「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」です。これも当てはまりがちですね...

以上です!

 

参考URL)

・IT活用でプロジェクト管理を最適化する方法~クリティカル・チェーンとは?(Team Hackers)

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